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マーマレードを塗ったくり、なんの役にもたたぬことを考えつき続けている


by shimamelon
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ニートも問題だけど、というコラム

日経がこのところ1面に連載している「働くニホン」(関連サイト)、「さらば、同族職場」というサブタイトルで多様な労働様式についての取材記事の中で「出世したくない」人達について何度か言及している。
「さして給料があがるわけではないし、責任が増えるばかり」
ということで、昇進を拒む人が珍しくなく(「ほどほど族」と命名されている)、会社の悩みになるんだとか。
転職の理由でもキャリアアップというよりは、働きすぎで土日もないといった「脱ハードワーク型」が3割にのぼるという。
バブル後(ここらへんから私は社会人になったので、それ以前は伝え聞いてるだけなんだけど)色々な会社が「リストラ」をして「成果主義」を取り入れた。
仕事できる「使える」人材を徹底的に使うことで、会社の収益をあげることが真剣に信じられて、多分今もなんだけども、その一方で「使えない」人材も作り上げてきたんだろう。それには新人も含まれたため、教育もされず、それ以前にはいった社員の負担も減らない、いつまでも新人の頃と同じ仕事をし、社内の扱いもそのままの人の社員の労働意欲があがろうか?

ところで、同じページの「春秋」の冒頭
薬害エイズで起訴された厚生省のお役人は、医学部卒の生物製剤課長ただ1人。上司である薬務局長や事務次官は全くおとがめなしであった。その理由がふるっている。文系の事務官である彼らには、専門的知識や判断能力がないから、責任は問えないと――。
知識も能力もないとされる人々が、局長や次官の地位を上り詰めて行く。(全文


そして、いつも楽しみ「望郷の道」
いかりくるったルイが喧嘩をするから若い者(もん)を集めろという。
喧嘩たい。遠野征四郎の首ば、打ち落としてやる。あたしの刀ば、持ってこんか」
とめる仙吉、そして訳を問う美代治。
「美代治、親のあたしが、喧嘩て言うとると。子なら、黙って従わんね」
詳細を聞けることになった後、美代治は言う。
「お女将さん、藤の家に、喧嘩ば怖がる者はおらんとです。ただ俺としてん、理由ば知って、喧嘩ばさせたかとです」
これは、侠客の話なので、労働様式や働く意欲に結びつけるのはなんとも強引だけど、一貫する「信頼感」がカイシャにはあると思えない人が多いのかもしれない。

メカニカルデザイン理論を用いるまでもなく、「給料を得る」と「働く」と「生活する」のバランスが悪い。
lこの風潮に「甘えてる」「弱い」というのは簡単。でも弱さも数が多ければそちらに社会は流れる。利益優先だけの会社及び社会の限界といおうか。

現在ニートは62万人、そこも問題だけども、働いている人達も100%の力をあえて出そうとしない「ほどほど族」の認識と対応について問いながら、この連載の第2部が終わっている。
by shimamelon | 2007-12-07 10:13 | 部員日誌